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2009年7月17日 (金)

夏の笑顔によみがえる、未来。

7月14日は東日本のたびを終え、第三回「本のある生活 ~本活のすすめ~」へのラジオ出演でした。

広島に関連して本を2冊。

一冊は 1958年の広島を写した写真集、もう一冊は「ひろしまをさがそう」というこれもまた

写真集です。

 HIROSHIMA 1958

    インスクリプト刊 エマニュエル・リヴァ 撮影、編集が 港千尋+クリスティーヌ・ドウ・ヴァセル

  作家の岡崎武志さんからご紹介いただいたこの写真集は、フランスの女優 リヴァが映画の撮影で広島に滞在している間に、広島を撮影したものです。

終戦、原爆投下後たった13年後に、ひとびとはなんと「生」と「精」を体中から発散しているのか。

ラジオで私は、こういいました。

 「戦争と被爆は確かに、悲惨の一言なんだけれども、

 その悲惨の向こう側にある、光をみることも、戦争と原爆をみることの

 別の側面ではないか」と。

戦争を体感していない世代の、非常に勝手な言い分であり、ましては広島に15年しか

生活していないよそ者の勝手な言い分である。

でも、ともすれば悲惨すぎて、「戦争と原爆についてなかなかストレートに思考出来ない」

と、いう今現在30代~40代の意見もあるかと思う。

悲惨さを理解しても、そこに停滞しているのではなく、そこから光に向かってきた

力を見ることができる写真だ。

              夏の笑顔によみがえる、未来。

ここ数年の本の帯では、突出した最高のコピーだと思います。


 「ひろしまをさがそう」という写真集も、未来と言う光を見つめながら、広島を探そう、という

 メッセージを発散している一冊。

原爆投下前後の建物の写真を見ることができる。

3名の共著であり、それぞれの熱と想いがモノクロのこの本に詰まっていることが

すぐにわかるはずだ。

 2冊に共通するのは、本として面白いこと。

そして、読み終えると「光」を確かに確認できること。

 最後のページを閉じた瞬間に、読み手の最高の笑顔が現れることだろう。


たった60年ちょっと前に、なにもかもなくなった土地に、2009年 新しい野球場がスタートするまでに

いたるには、それこそ光を見つめながらではなければ、到底成し遂げられないものがあった。

先人はどんな光を見つめていたのか。

「HIROSHI1958」に見る笑顔と同じ笑顔を今、見ることができるのか。

 復興と進歩と引き換えに何かを失ったなどと言う陳腐な決まり文句に

惑わされること無く、47歳の私は、47年後に47歳になる見知らぬ誰かも光をみることが

できることを信じて、そのための「本と読書」を意地でも言い続ける。

私にはそれしかできないが、私にはそれができるはず。

あと数年で迎える(はずの)50歳と共に、少しづつ顔を出してきている

使命感のようなものに、決して押しつぶされること無く素直に向き合いたい。

目の前のできることに、一所懸命に取り組もうと思う。

11月7日 8日の「お好み本ひろしま2009」 は、きっと広島が本の宇宙になることだろう。

ひとりでいいんだ。

中学を卒業してから、一冊も本なんて読んだことなんてない少年が、

読書を好きになることを願いたい。

それが秋の本のイベントの願いだ。

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